【小児歯科医監修】子どもの「お口ぽかん」と口呼吸|放置しない理由と家庭でできる対応|みかげ小児歯科・矯正歯科クリニック|御影
2026年07月12日
執筆・監修:河崎 真也(みかげ小児歯科・矯正歯科クリニック 院長/日本歯科放射線学会 認定医・日本小児歯科学会 所属)
最終更新日:2026年7月12日 / 初回公開:2026年7月12日
お子さまのお口がいつも開いている「お口ぽかん」。背景に口呼吸が隠れていることがあり、歯並びやお口の健康に関わると考えられています。原因の見方と家庭でできる対応を、神戸市東灘区御影の小児歯科の視点でまとめました。
「気づくといつもお口が開いている」「テレビを見ているときにお口がぽかんとしている」――東灘区/御影の当院でも、こうしたご相談をよくいただきます。何気ない様子に見えますが、背景に口呼吸があると、お口の健康や歯並びに関わることがあると考えられています。
この記事では、「お口ぽかん」と口呼吸の関係、放置しないほうがよいと考えられる理由、ご家庭でできる対応を、小児歯科医の立場でわかりやすくお伝えします。お口の機能を育てる「お口育て」の視点でご案内します。
目次
「お口ぽかん」と口呼吸の関係
「お口ぽかん」とは、安静にしているときにお口が開いたままになっている状態を指します。お口が開いていると、鼻ではなくお口で呼吸する「口呼吸」になりやすいと考えられています。
本来、安静時は鼻で呼吸し、お口は閉じ、舌は上あごに軽く触れている状態が自然とされています。お口が開いた状態が続くと、舌の位置が下がりやすく、お口まわりの筋肉のバランスにも関わると考えられています。こうした状態が習慣になっていないかを見ていくことが大切です。
口呼吸そのものは誰にでも起こりますが、日常的にお口が開いたままになっている場合は、一度その背景を見直すきっかけになると考えられています。
口呼吸を放置しないほうがよい理由
お口が開いた状態が続くと、口の中が乾燥しやすくなります。だ液には口の中を洗い流したり細菌のはたらきをおさえたりする役割があると考えられており、乾燥するとむし歯や歯ぐきのトラブルのリスクに関わることがあるとされています。
また、舌の位置やお口まわりの筋肉のバランスは、顎の成長や歯並びに関わると考えられています。口呼吸が習慣になっていると、こうしたバランスに影響することがあるとされ、歯並びの観点からも見守りたいポイントです。
すぐに大きな問題になるわけではありませんが、早めに気づいて関わりを工夫できると、その後の成長を活かしやすくなると考えられています。
「お口ぽかん」の背景に考えられる原因
背景にはいくつかの要因が考えられます。ひとつは鼻づまりなど鼻の通りにくさで、鼻で呼吸しづらいためにお口が開きやすくなるとされています。アレルギー性鼻炎などが関わることもあると考えられています。
もうひとつは、お口まわりの筋肉や舌の使い方の癖です。舌で歯を押す癖や、飲み込むときの動きの癖が関わることがあるとされています。指しゃぶりなどの癖が続いていることが関わる場合もあります。原因によって対応の方向が変わるため、まずは様子を見て見分けることが大切です。
舌の使い方や癖については、別記事「子どもの口腔習癖とは」もあわせてご覧ください。
ご家庭でのチェックポイント
ふだんの様子から、次のような点を見てあげるとよいでしょう。テレビを見ているときや集中しているときにお口が開いていないか、寝ているときにお口が開いていびきをかいていないか、食事のときにお口を閉じて飲み込めているか、といった点が目安になります。
また、くちびるが乾燥しやすい、朝起きたときに喉が渇いている、といった様子も、口呼吸に関わることがあるとされています。あくまで目安ですので、気になる様子が続くかどうかを見ていくとよいでしょう。
気になる点があるときは、無理に判断しようとせず、歯科で一度みてもらうと安心です。
家庭でできる対応と関わりの工夫
まずは、お口を閉じることを意識できるような声かけから始めるとよいでしょう。叱るのではなく、「お口とじようね」とやさしく伝える程度から始めるのがおすすめです。よく噛んで食べることも、お口まわりの筋肉を使う機会になると考えられています。
お口まわりの筋肉を整える体操として「あいうべ体操」などが知られています。ご家庭で取り入れる場合は、遊びの延長として無理なく続けることが大切です。舌やお口の筋肉のトレーニングについては歯科で具体的にご案内できます。詳しくは別記事「MFT(口腔筋機能療法)とは?」もご参照ください。
なお、鼻づまりが背景にある場合は、まず鼻の状態を整えることが先になることがあります。原因にあわせて対応することが大切です。
歯科・耳鼻科への相談の目安
声かけを続けてもお口が開いたままの状態が長く続く場合や、いびき・寝苦しさが気になる場合は、歯科や耳鼻科でご相談いただくとよいでしょう。鼻づまりが続いているときは耳鼻科、お口まわりの筋肉や舌の使い方、歯並びが気になるときは歯科が相談先の目安になります。
東灘区/御影の当院でも、「お口ぽかん」や口呼吸についてのご相談をおうかがいしています。必要に応じて、他の診療科と連携しながら見ていくこともあります。
気になる様子があれば、小さなことでも早めにご相談ください。
「お口育て」の視点で見守る
お口を閉じて鼻で呼吸すること、舌を正しい位置で使うことは、お口の機能を育てる「お口育て」の土台に関わると考えられています。当院では、こうしたお口のはたらきそのものを育てる視点を大切にしています。
「お口ぽかん」は毎日の習慣と関わることが多いため、焦らず、その子のペースにあわせて見守ることが大切です。ご家庭での関わりと歯科でのサポートを組み合わせながら、少しずつ整えていけるとよいと考えられています。
「お口育て」の考え方については、別記事「子どものあごの発育と歯並びの関係」でもご紹介しています。
よくあるご質問
Q1. 「お口ぽかん」は自然に落ち着きますか?
A. 成長とともに落ち着くこともありますが、習慣になっている場合や鼻づまりが背景にある場合は、そのままでは続くこともあります。気になるときは早めに関わりを工夫し、続くようなら歯科や耳鼻科にご相談ください。
Q2. 何歳ごろから気にしたほうがよいですか?
A. 明確な年齢の決まりはありませんが、日常的にお口が開いた状態が続くと感じたら、年齢にかかわらず一度様子を見てあげるとよいでしょう。気になるときはご相談ください。
Q3. あいうべ体操はやったほうがいいですか?
A. お口まわりの筋肉を使う体操のひとつとして知られています。取り入れる場合は無理のない範囲で、遊びの延長として続けるとよいでしょう。お子さまに合ったやり方は歯科でご案内できます。
Q4. 鼻づまりがあるときはどうすればいいですか?
A. 鼻で呼吸しづらいとお口が開きやすくなるため、まず鼻の状態を整えることが役立つと考えられています。鼻づまりが続く場合は耳鼻科でのご相談も検討してみてください。
📌 「お口ぽかん」は早めの気づきが大切です
お口を閉じて鼻で呼吸する習慣は、お口の健康と歯並びの土台に関わると考えられています。
その子に合った関わり方を、成長にあわせてご案内します。
ご相談・ご予約
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📞 050-1784-4369(診療時間内のみ)
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参考文献・参考資料
- 全国歯科衛生士教育協議会 監修『歯科衛生学シリーズ 小児歯科学』(医歯薬出版、2023年)
- 日本口腔筋機能療法学会
- 厚生労働省「e-ヘルスネット(歯・口の健康)」
執筆・監修:河崎 真也(かわさき まさや)
みかげ小児歯科・矯正歯科クリニック 院長/医療法人茜会 理事長
専門:小児歯科/小児矯正/口腔機能育成
所属:日本歯科放射線学会 認定医、日本小児歯科学会
神戸市東灘区御影で、乳幼児期からのお口の健康とお口の機能(お口育て)の視点を大切に、お子さまの成長を見守る歯科医療を行っています。「明朗・愛和・喜働」を理念に、ご家族に寄り添った診療を心がけています。
お子さまのお口のことで気になることがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。




