【小児歯科医監修】小学校入学前の歯科チェックリスト|6歳臼歯・生えかわり・仕上げ磨きの見直し|みかげ小児歯科・矯正歯科クリニック|御影

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【小児歯科医監修】小学校入学前の歯科チェックリスト|6歳臼歯・生えかわり・仕上げ磨きの見直し|みかげ小児歯科・矯正歯科クリニック|御影

2026年08月7日

執筆・監修:河崎 真也(みかげ小児歯科・矯正歯科クリニック 院長/日本歯科放射線学会 認定医・日本小児歯科学会 所属)

最終更新日:2026年8月7日 / 初回公開:2026年8月7日

小学校入学は、お口の中も生活のリズムも大きく変わる節目です。入学前に歯科で確認しておきたいことをチェックリストの形にまとめ、神戸市東灘区御影の小児歯科の視点でご紹介します。

「来年の春に入学なのですが、その前に歯科で何かしておいたほうがよいでしょうか」――東灘区/御影の当院でも、秋から冬にかけてこうしたご相談が増えてきます。入学の準備というと学用品や生活習慣のことが思い浮かびやすいのですが、お口のことも同じくらい区切りをつけておきたい時期にあたります。

この記事では、小学校入学前に歯科で確認しておきたい項目を、チェックリストの形で一覧にしました。それぞれの項目について、なぜ入学前に見ておきたいのか、確認できたら次にどうするのかを順にご説明します。あわせて、噛む・飲み込む・話すお口のはたらきを育てる「お口育て」の視点から、給食が始まる時期に意識していただきたいこともご紹介します。

目次

  1. 入学前が歯科の見直しどきといえる理由|チェックリスト一覧
  2. ① むし歯の有無と、治療の区切りをつけておく
  3. ② 6歳臼歯と前歯|生えかわりの入口を確認する
  4. ③ 仕上げ磨きの見直しと、自分みがきへの移行
  5. ④ 歯の汚れと歯ぐきの状態|入学後の学校健診にもつながる
  6. ⑤ 噛み合わせ・歯並びで気になる点|経過観察の方針を立てておく
  7. ⑥ 歯のケガへの備えと、フッ素・シーラントの検討
  8. ⑦ 給食が始まる時期と「お口育て」

入学前が歯科の見直しどきといえる理由|チェックリスト一覧

小学校入学は、生活のリズムが大きく変わる節目です。登校と下校の時間が決まり、給食が始まり、放課後の活動も増えていきます。歯科の側から見ると、この時期は乳歯から永久歯への生えかわりが始まるタイミングと重なることが多いとされています。つまり、暮らしの変化とお口の変化が同時に訪れる時期にあたります。

もうひとつの理由は、受診の時間が取りにくくなることです。入学後は授業や下校時刻の都合があり、これまでのように日中にゆとりを持って通うことが難しくなるご家庭が少なくありません。治療が途中で止まってしまう例もみられますので、区切りのつけやすい入学前のうちに、いまのお口の状態をひととおり確認しておくことをおすすめしています。

下に、入学前に確認しておきたい項目を並べました。すべてをその場で解決する必要はありません。「確認できているもの」と「これから相談したいもの」を分けて整理しておくだけでも、入学後の見通しが立てやすくなると考えています。歯科での確認は、入学の半年ほど前から冬のあいだにご相談いただくと、時間にゆとりを持って進めやすくなります。

入学前の歯科チェックリスト

  • むし歯があるかどうか、治療が残っていないか
  • 6歳臼歯(第一大臼歯)が生えてきているか、汚れが残っていないか
  • 前歯の生えかわりが始まっているか、ぐらついている歯があるか
  • 仕上げ磨きを続けられているか、自分みがきの範囲をどうするか
  • 歯の汚れの付き方と、歯ぐきの色や腫れの様子
  • 噛み合わせや歯並びで気になる点があるか、どう見ていくか
  • 歯をぶつけたときの連絡先と、対応の流れを知っているか
  • フッ素やシーラントなどの予防手段をどう取り入れるか
  • 給食に向けて、噛む・飲み込むはたらきが育っているか

① むし歯の有無と、治療の区切りをつけておく

まず確認したいのは、むし歯があるかどうか、そして治療が途中で残っていないかです。乳歯のむし歯は痛みを訴えないまま進むことがあると考えられており、見た目では気づきにくい場所にできていることもあります。歯と歯の間や奥歯の噛む面の溝は、ご家庭からは確認しづらい場所とされています。

入学前に治療の区切りをつけておきたい理由は、通院のしやすさです。入学後は平日の日中に通うことが難しくなり、通院間隔があいてしまうことがあります。とくに数回に分けて進める治療は、間隔があくと予定どおりに終わりにくくなりますので、時間の取りやすい時期のうちに進めておくほうが落ち着いて対応できます。

「もうすぐ抜けそうな乳歯のむし歯は、治療しなくてもよいのでしょうか」というご質問もいただきます。生えかわりが近い歯かどうかによって考え方は変わりますので、その歯の状態と生えかわりの見通しをあわせて確認したうえでご相談していきます。抜けるまでの期間が長い歯であれば、そのままにしないほうがよいと考えられています。

② 6歳臼歯と前歯|生えかわりの入口を確認する

入学前後の時期には、乳歯の奥にあらたな奥歯が生えてきます。これが第一大臼歯で、6歳ごろに出てくることが多いことから6歳臼歯と呼ばれています。生える時期にはお子さまによって幅があり、入学前に生えている場合も、入学してしばらくしてから生えてくる場合もあるとされています。

6歳臼歯は、生えたばかりのころに汚れが残りやすいと考えられています。歯ぐきから頭を出す途中の段階では歯の高さが低く、歯ブラシが届きにくいためです。また噛む面の溝が深く複雑な形をしているとされ、みがいたつもりでも溝の中に汚れが残ることがあります。生えてきたことに気づいたら、その歯だけをねらってみがく時間をつくっていただくとよいでしょう。

前歯についても、下の前歯からぐらつき始めることが多いとされています。抜けた歯のとなりや、生えたての永久歯のまわりは、痛みを気にしてみがきを避けてしまいがちな場所です。6歳臼歯そのもののはたらきや生えかわりの流れは、別記事「6歳児の歯の状態|生えかわりの始まりと6歳臼歯」でくわしくご紹介しています。

③ 仕上げ磨きの見直しと、自分みがきへの移行

「小学校に入ったら、そろそろ自分でみがかせたほうがよいのでしょうか」というご相談は、この時期にとても多くいただきます。ご自分でみがく習慣を育てていくことは大切ですが、入学と同時に仕上げ磨きをやめてしまうのは早いと考えられています。手先の動きが十分に育つまでには時間がかかるとされているためです。

おすすめしているのは、いきなり卒業させるのではなく、役割を分けていく進め方です。まずお子さまが自分でみがき、そのあとに大人が確認しながら足りないところを補います。とくに奥歯の噛む面、歯と歯の間、生えたての6歳臼歯のまわりは、この時期も大人の手を添えたい場所とされています。

生えかわりが始まると、歯の高さがそろわなくなり、歯ブラシの当て方も変わってきます。入学前の受診で、いまのお口に合った当て方をその場で見ていただくと、ご家庭で迷いにくくなります。仕上げ磨きをいつまで続けるかという考え方は、別記事「仕上げ磨きはいつまで?」で整理していますので、あわせてご覧ください。

④ 歯の汚れと歯ぐきの状態|入学後の学校健診にもつながる

歯の汚れの付き方と歯ぐきの様子も、入学前に見ておきたい項目です。汚れが残りやすい場所には、その子ごとの傾向があると考えられています。どこに残りやすいかを知っておくと、ご家庭でのみがき方をその場所に合わせて変えることができます。

歯ぐきについては、色が赤みを帯びていないか、みがいたときに血がにじまないかを見ていきます。この年齢で歯ぐきに軽い炎症がみられる場合、多くは汚れが残ったことによるものと考えられており、ていねいなケアを続けることで落ち着いていくことが多いとされています。にじむ血を心配してみがきを弱めてしまうと、かえって汚れが残ることもありますので、当て方を確認しておくと安心です。

入学すると、学校で歯科検診が行われ、結果が用紙で渡されるようになります。用紙にはCやCO、GやGOといった記号が使われることがあり、意味が伝わりにくいという声をよくいただきます。記号の読み方とその後の対応は、別記事「学校の歯科検診の結果の見方|C・CO・G・GOなどの記号とその後の対応」でくわしくまとめています。入学前に一度目を通しておかれると、春の用紙を落ち着いて受け取れると思います。

⑤ 噛み合わせ・歯並びで気になる点|経過観察の方針を立てておく

生えかわりが始まると、歯並びの見え方が変わります。永久歯は乳歯より大きいため、生えかわりの途中では並びが不ぞろいに見えることがあり、心配になって来られる方もいらっしゃいます。この時期の見え方がそのまま将来の歯並びになるとは限らないと考えられていますので、まずはいまの段階をどう見ていくかを決めておくことが大切です。

入学前に歯科でしておきたいのは、気になる点を書き出して、どの間隔で確認していくかという方針を立てておくことです。前歯の噛み合わせが上下で反対になっている、上下の前歯のあいだが噛み合わずにあいている、お口が開いたままのことが多い、片側だけで噛む癖がある、といった様子は、方針を決めて見ていきたい項目にあたります。

当院では、成長を活かす矯正的な関わりのご相談は5歳ごろからを目安にご案内しています。入学前はその相談時期に重なりますので、気になる点があればこの時期にご相談いただけます。ただし、入学前だからといって何かを始めなければならないというものではありません。見ていく方針が決まっていれば、あわてずに進めていけると考えています。

⑥ 歯のケガへの備えと、フッ素・シーラントの検討

入学後は活動量が増え、外遊びや体を使う遊びの機会も広がります。それにともなって、転んで前歯をぶつけるといったお口のケガも起こりやすくなると考えられています。生えたての永久歯の前歯は、ぶつけたときの影響が気になる場所ですので、備えを知っておいていただきたい項目のひとつです。

歯をぶつけたときは、できるだけ早く歯科でみてもらうことが基本とされています。歯が抜けてしまった場合は、根を強くこすらず、乾かさないようにして持ってきていただくのが望ましいと考えられています。すぐに歯科へ行けないときは、牛乳に浸けた状態でお持ちください。ご家庭にあるもので歯を乾かさずに運べる、いちばん現実的な方法と考えられています。当院へは診療時間内であれば050-1784-4369へご連絡ください。連絡先をご家族で共有しておくと、いざというときに動きやすくなります。

予防の手段についても、この時期に組み立て直しておきたいところです。生えたての永久歯は、まだ表面が成熟していないと考えられており、フッ素のはたらきを活かしやすい時期とされています。奥歯の深い溝には、汚れがたまる前に溝を埋めるシーラントという方法もあります。それぞれの考え方は「子どものフッ素はなぜむし歯予防に効くの?」と「シーラントとフッ素の使い分け」でご紹介しています。

⑦ 給食が始まる時期と「お口育て」

入学後に始まる給食は、決まった時間のなかで食べる場面です。ご家庭での食事とはちがい、限られた時間で噛んで飲み込むことが求められます。「食べるのが遅い」「食べ残しが多い」というご相談をいただくことがありますが、その背景に噛む・飲み込むはたらきの育ちが関わっている場合もあると考えられています。

当院が大切にしている「お口育て」は、噛む・飲み込む・話すといったお口のはたらきを、成長にあわせて育てていく考え方です。歯そのものを守ることと、お口のはたらきを育てることは、どちらも欠かせない両輪だと考えています。よく噛んでから飲み込む、食べるときはお口を閉じる、水で流し込まずに噛んでから飲み込む、といった日々の積み重ねが土台になります。

入学前の受診では、歯の状態とあわせて、噛み方や飲み込み方、お口を閉じていられるかといった点も見ていきます。給食という新しい場面を前に、いまどのくらい育っているかを知っておくと、ご家庭での声のかけ方も変わってきます。考え方の全体像は「「お口育て」とは?」でまとめていますので、あわせてご覧ください。

よくあるご質問

Q1. 入学前のどのタイミングで受診するとよいですか?

A. 治療が見つかった場合の時間を考えると、秋から冬のあいだにご相談いただくとゆとりを持って進めやすいと考えています。春が近づいてからでも遅いということはありませんので、気づいた時点でご相談ください。

Q2. むし歯がなさそうなら、入学前の受診は省いてもよいですか?

A. むし歯の確認だけが目的ではありません。6歳臼歯が生えてきているか、生えかわりがどこまで進んでいるか、仕上げ磨きの当て方をどう変えるかなど、この時期だからこそ見ておきたい項目があります。何もなかったことを確認できることにも意味があると考えています。

Q3. 6歳臼歯がまだ生えていないようです。遅いのでしょうか?

A. 生える時期にはお子さまによって幅があるとされており、入学してしばらくしてから出てくることもあります。歯ぐきの下でどのくらい準備が進んでいるかは、歯科で確認することで見通しを立てやすくなります。心配な場合はご相談ください。

Q4. 入学までに矯正を始めたほうがよいのでしょうか?

A. 入学という区切りに合わせて何かを始める必要はないと考えています。当院では成長を活かす矯正的な関わりのご相談は5歳ごろからを目安にご案内していますので、気になる点があればこの時期にご相談いただけます。まずは見ていく方針を決めることから始めます。

Q5. 入学したら仕上げ磨きはやめるべきですか?

A. 入学と同時にやめるのは早いと考えられています。自分でみがいたあとに大人が確認して補う形へ、少しずつ移していく進め方をおすすめしています。どの範囲を任せてどこを補うかは、いまのお口の状態を見ながらご案内します。

📌 入学前は、お口の見直しにちょうどよい区切りです

生えかわりの入口に立つこの時期に、いまの状態と見ていく方針を整えておきませんか。
チェックリストの気になる項目から、ご一緒に確認していきます。

ご相談・ご予約

みかげ小児歯科・矯正歯科クリニック

📍 〒658-0048 神戸市東灘区御影郡家1-34-9

📞 050-1784-4369(診療時間内のみ)

🚉 阪急「御影駅」より徒歩約7分/阪神「御影駅」より徒歩約11分/JR神戸線「住吉駅」より徒歩約13分(お子さま連れの場合は15〜20分程度)

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参考文献・参考資料

  • 全国歯科衛生士教育協議会 監修『歯科衛生学シリーズ 小児歯科学』(医歯薬出版、2023年)
  • 一般社団法人 日本小児歯科学会
  • 厚生労働省「e-ヘルスネット(歯・口の健康)」
  • 学校保健安全法(児童生徒等の健康診断)

執筆・監修:河崎 真也(かわさき まさや)

みかげ小児歯科・矯正歯科クリニック 院長/医療法人茜会 理事長
専門:小児歯科/小児矯正/口腔機能育成
所属:日本歯科放射線学会 認定医、日本小児歯科学会

神戸市東灘区御影で、乳幼児期からのお口の健康とお口の機能(お口育て)の視点を大切に、お子さまの成長を見守る歯科医療を行っています。「明朗・愛和・喜働」を理念に、ご家族に寄り添った診療を心がけています。

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