【小児歯科医監修】「お口育て」とは?|乳幼児期から育てる噛む・飲み込む・話す力|みかげ小児歯科・矯正歯科クリニック|御影

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【小児歯科医監修】「お口育て」とは?|乳幼児期から育てる噛む・飲み込む・話す力|みかげ小児歯科・矯正歯科クリニック|御影

2026年07月12日

執筆・監修:河崎 真也(みかげ小児歯科・矯正歯科クリニック 院長/日本歯科放射線学会 認定医・日本小児歯科学会 所属)

最終更新日:2026年7月12日 / 初回公開:2026年7月12日

「お口育て」とは、噛む・飲み込む・話すといったお口の機能を、乳幼児期から少しずつ育てていく考え方です。当院が大切にしている「お口育て」の意味と、ご家庭でできる関わり方を、神戸市東灘区御影の小児歯科の視点でまとめました。

「歯並びが心配」「よく噛まずに飲み込んでしまう」「お口がいつも開いている」――東灘区/御影の当院でも、こうしたご相談をよくいただきます。じつはこれらは、歯そのものだけでなく、お口の”はたらき”の育ちと深く関わると考えられています。

当院ではこのお口のはたらきを育てることを「お口育て」と呼び、乳幼児期からの関わりを大切にしています。この記事では、「お口育て」とはどんな考え方なのか、なぜ小さいうちから大切なのか、ご家庭でできることを小児歯科医の立場でわかりやすくお伝えします。

目次

  1. 「お口育て」とはどんな考え方?
  2. なぜ乳幼児期からの「お口育て」が大切なの?
  3. お口の機能が育ちにくいと見られるサイン
  4. 年齢別・お口育てで意識したいこと
  5. ご家庭でできる「お口育て」の工夫
  6. お口育てと歯並び・むし歯予防のつながり
  7. 歯科での「お口育て」のサポート

「お口育て」とはどんな考え方?

「お口育て」とは、噛む・飲み込む・話す・呼吸するといったお口のはたらきを、成長にあわせて少しずつ育てていく考え方です。歯をきれいに並べることだけを目的にするのではなく、お口が本来の機能をきちんと使えるように土台をつくっていく、という視点を大切にしています。

赤ちゃんは生まれてすぐに上手に食べたり話したりできるわけではありません。おっぱいやミルクを飲むことから始まり、離乳食を通してかじり取る・すりつぶす・飲み込むといった動きを覚え、少しずつお口の機能を身につけていくと考えられています。この積み重ねが「お口育て」の中心にあります。

お口のはたらきが順調に育つことは、顎の成長や歯並び、さらには発音や姿勢にも関わるとされています。だからこそ、乳幼児期からの日々の食べ方や癖の見方が大切になると考えられています。

なぜ乳幼児期からの「お口育て」が大切なの?

乳幼児期は、顎やお口のまわりの筋肉が大きく育つ時期です。この時期によく噛む・正しく飲み込むといった動きを繰り返すことが、顎の成長やお口の機能の育ちを後押しすると考えられています。

一方で、やわらかいものばかりで噛む回数が少なかったり、お口が開いたままの状態が続いたりすると、お口の機能がゆっくり育つ傾向があるとされています。早い時期に気づいて関わりを工夫できると、その後の成長を活かしやすくなると考えられています。

「お口育て」は、何か特別なことをするというより、日々の食事や生活の中で少しずつ意識していく取り組みです。小さいうちから続けることに意味があると考えられています。

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お口の機能が育ちにくいと見られるサイン

次のような様子は、お口の機能の育ちを見直すきっかけになると考えられています。あくまで目安であり、当てはまるからといってすぐ問題があるわけではありませんが、気になるときの参考にしてください。

いつもお口が開いている、食事のときにあまり噛まずに飲み込む、くちゃくちゃと音を立てて食べる、飲み物で流し込むことが多い、発音が気になる、いびきをかきやすい――こうした様子が続く場合は、お口のはたらきの育ちに関わっていることがあるとされています。

気になる様子があるときは、ご家庭での関わりを工夫するとともに、歯科で一度みてもらうと安心です。東灘区/御影の当院でも、こうしたご相談を日々おうかがいしています。

お子さんの「お口ぽかん」・口呼吸が気になる方はこちら →子どもの「お口ぽかん」と口呼吸|放置しない理由と家庭でできる対応

年齢別・お口育てで意識したいこと

乳児期(0歳〜)は、おっぱいやミルクを飲む動き、そして離乳食を通したかじり取り・飲み込みが、お口の機能の第一歩になると考えられています。あわてず、その子のペースにあわせて進めることが大切とされています。

幼児期(1〜5歳ごろ)は、乳歯が生えそろい、いろいろな食材を噛む練習ができる時期です。よく噛む習慣や、お口を閉じて飲み込む習慣を意識していくとよいと考えられています。学童期(6歳ごろ〜)は生えかわりが始まり、噛む力もついてくるため、それまでに身につけた習慣が土台になります。

いずれの時期も個人差が大きいので、月齢・年齢はあくまで目安です。気になるときは歯科でご相談ください。

哺乳・授乳と歯並びの関係が気になる方はこちら →哺乳とお口の育ち|母乳・哺乳びんの使い方と顎の発達・歯並びの関係

ご家庭でできる「お口育て」の工夫

まずは、噛みごたえのある食材を少しずつ取り入れ、よく噛んでから飲み込む習慣を意識してみましょう。根菜やきのこ、海藻、果物などは自然と噛む回数が増えやすいとされています。急にかたい物を増やすのではなく、その子の噛む力にあわせて段階的に進めることが大切です。

食事のときに飲み物で流し込む癖があると噛む回数が減りやすいため、食べ物と飲み物のタイミングを分ける工夫も役立つと考えられています。また、家族そろってゆっくり噛んで食べる雰囲気をつくることが、お子さまの習慣づくりを後押しします。大人が見本を見せることが、いちばんの近道になることもあります。

あわせて、お口が開いていないか、飲み込むときにお口を閉じられているかも、ときどき見てあげるとよいでしょう。気になる場合は無理に直そうとせず、声かけの工夫から始め、歯科に相談すると安心です。

子どもに何を飲ませるか迷っている方はこちら →子どもの飲み物選び|ジュース・牛乳・お茶・水とむし歯・お口の育ち

お口育てと歯並び・むし歯予防のつながり

よく噛むことは顎の成長を後押しし、永久歯が並ぶスペースの確保に関わると考えられています。また、お口を閉じて過ごすことは、口の中の乾燥を防ぎ、むし歯や歯ぐきのトラブルの予防にもつながるとされています。お口の機能を育てることは、歯並びとむし歯予防の両方に関わる土台といえます。

顎の発育と歯並びのつながりについては、別記事「子どものあごの発育と歯並びの関係」でもくわしくご紹介しています。あわせてご覧ください。

お口の機能を育てることは、将来の歯並びや健康につながる長い取り組みです。焦らず、その子のペースを見守りながら続けていけるとよいと考えられています。

お子さんの受け口が気になる方はこちら →子どもの受け口(反対咬合)|原因と早期に相談したい理由・治療開始の目安

歯科での「お口育て」のサポート

歯科では、お口の機能の育ち具合を確認しながら、その時期にあったアドバイスを受けやすくなります。よく噛めているか、飲み込み方やお口の閉じ方はどうか、舌の使い方はどうかといった機能面を、定期的に見ていくことができます。

当院では、お口の機能そのものを育てる「お口育て」の視点を大切に、ご家庭で続けられる工夫を、その子の成長にあわせて具体的にご案内しています。気になることは小さなことでも相談していただいてかまいません。

舌の使い方やお口まわりの筋肉のトレーニングについては、別記事「MFT(口腔筋機能療法)とは?」もご参照ください。

よくあるご質問

Q1. 「お口育て」は何歳から始めればいいですか?

A. 特別な開始年齢はなく、授乳や離乳食が始まる乳児期からの日々の関わりがそのまま「お口育て」につながると考えられています。今からでも、よく噛む・お口を閉じるといった習慣づくりを意識することが役立ちます。

Q2. 歯並びが心配です。お口育てで改善しますか?

A. お口の機能を育てることは歯並びの土台づくりに関わると考えられていますが、歯並びの状態には個人差があり、一概には言えません。気になる場合は歯科で成長の様子を見ながらご相談いただくと安心です。

Q3. お口がいつも開いています。どうすればいいですか?

A. お口が開いた状態が続く背景には、鼻づまりや癖などいくつかの要因が考えられます。声かけの工夫から始め、続くようであれば歯科や耳鼻科でご相談いただくとよいでしょう。

Q4. 忙しくて手をかけられません。簡単にできることはありますか?

A. まずは「よく噛んでから飲み込む」を家族で一緒に意識するだけでも十分な一歩です。噛みごたえのある食材を一品加えるなど、無理なく続けられる工夫から始めてみましょう。

📌 「お口育て」は毎日の積み重ねが土台です

噛む・飲み込む・話す力を育てることは、歯並びやむし歯予防にも関わると考えられています。
その子に合った関わり方を、成長にあわせてご案内します。

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参考文献・参考資料

  • 全国歯科衛生士教育協議会 監修『歯科衛生学シリーズ 小児歯科学』(医歯薬出版、2023年)
  • 一般社団法人 日本小児歯科学会
  • 厚生労働省「e-ヘルスネット(歯・口の健康)」

執筆・監修:河崎 真也(かわさき まさや)

みかげ小児歯科・矯正歯科クリニック 院長/医療法人茜会 理事長
専門:小児歯科/小児矯正/口腔機能育成
所属:日本歯科放射線学会 認定医、日本小児歯科学会

神戸市東灘区御影で、乳幼児期からのお口の健康とお口の機能(お口育て)の視点を大切に、お子さまの成長を見守る歯科医療を行っています。「明朗・愛和・喜働」を理念に、ご家族に寄り添った診療を心がけています。

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