【小児歯科医監修】1歳6か月児健診の歯科で聞かれること|当日までの準備と受診後の流れ|みかげ小児歯科・矯正歯科クリニック|御影

  • 駐車場完備
  • 保育士在中
  • 〒658-0048 兵庫県神戸市東灘区御影郡家1-34-9

初診LINE予約

キービジュアル

【小児歯科医監修】1歳6か月児健診の歯科で聞かれること|当日までの準備と受診後の流れ|みかげ小児歯科・矯正歯科クリニック|御影

2026年08月6日

執筆・監修:河崎 真也(みかげ小児歯科・矯正歯科クリニック 院長/日本歯科放射線学会 認定医・日本小児歯科学会 所属)

最終更新日:2026年8月6日 / 初回公開:2026年8月6日

はじめての1歳6か月児健診は、歯科で何を聞かれるのか、何を持っていけばよいのか、迷われる方が多い場面です。健診でみている項目と、当日までに準備しておくとよいことを、神戸市東灘区御影の小児歯科の視点でまとめました。

「1歳半健診で歯科の診察があると聞いたけれど、何を聞かれるのでしょうか」「まだ歯みがきがうまくできていないので、注意されないか心配です」――東灘区/御影の当院でも、健診の前後にこうしたご相談をよくいただきます。はじめてのお子さまだと、そもそも歯科でどこをみるのかがわからず、身構えてしまうのも自然なことだと思います。

この記事では、1歳6か月児健診の歯科でみている項目、保護者が聞かれやすいこと、当日までに準備しておくとよいものを順に整理しました。あわせて、健診のあとどう歯科とつきあっていけばよいのか、そしてお口のはたらきを育てる「お口育て」の視点からご家庭で意識していただきたいことも、小児歯科医の立場でお伝えします。

目次

  1. 1歳6か月児健診とはどんな健診?
  2. 歯科の診察でみている項目
  3. 聞かれやすいこと① 授乳・卒乳と食事の様子
  4. 聞かれやすいこと② おやつ・飲み物と歯みがき
  5. 聞かれやすいこと③ 指しゃぶりなどの癖
  6. 当日までに準備しておくとよいもの
  7. 健診で指摘されやすい所見と受け取り方
  8. 健診のあとの流れ|お口育ての視点から

1歳6か月児健診とはどんな健診?

1歳6か月児健診は、母子保健法にもとづいて市区町村が行う健康診査です。3歳児健診とならんで法律で定められた健診にあたり、多くの自治体で歯科の診察が含まれています。会場での集団健診として行われることが多く、身体計測や小児科の診察、保健師との相談などとあわせて、歯科の診察と保護者へのおたずねが組み合わされる形が一般的とされています。

この時期に歯科の診察が組み込まれているのには理由があります。1歳半ごろは前歯が生えそろってきて、奥歯が生えはじめる時期にあたります。歯の本数が増えて歯と歯の間ができ、食べるものの幅も広がるため、お口の環境が大きく変わっていく時期と考えられています。変化の途中で一度全体を確認しておくタイミングとして位置づけられています。

大切なのは、健診は「できているかを採点される場」ではないという点です。その場で治療をするわけでもありません。気になるところに気づいて、次の関わりにつなげるための場です。ですから、うまくできていないことがあっても、隠さずそのまま伝えていただくほうが、お子さまに合った助言を受けやすくなると考えられています。

歯科の診察でみている項目

歯科の診察では、短い時間でお口の全体をひととおり確認していきます。みている内容は、むし歯の有無とその場所、むし歯になりかけと思われる歯の変化、歯の汚れ(歯垢)の付着の様子、歯ぐきの色や腫れ、生えている歯の本数と生え方、上下の前歯の噛み合わせ、そして上唇と歯ぐきをつなぐ小帯や舌の裏の小帯の状態などです。

歯の本数や生える順番は、この年齢では個人差が大きい部分と考えられています。同じ月齢でも本数がちがうことはよくあり、順番が前後することもあるとされています。健診では「平均どおりか」よりも、全体としてお口が育っていく流れに沿っているかをみている、と受け取っていただくとよいでしょう。生える本数や順番の目安をくわしく知りたい方は、別記事「1歳児の歯|生える本数・順番・生えはじめのケア」をご覧ください。

お子さまが泣いてしまってお口を開けられないこともありますが、それ自体が問題になることはありません。この年齢では珍しくない反応とされています。抱っこの姿勢で少しのぞかせてもらう、寝かせた姿勢で短時間だけみる、といった方法で確認が進むことが多くあります。うまくみられなかった場合は、あらためて歯科でみてもらう案内につながります。

聞かれやすいこと① 授乳・卒乳と食事の様子

歯科の診察や保健相談でよくおたずねするのが、授乳の状況です。母乳や育児用ミルクを続けているか、夜間に飲んでいるか、哺乳びんを使っているか、といった内容です。卒乳の時期については考え方に幅があり、いつまでに終えるべきと一律に決められるものではないと考えられています。ですから、聞かれたからといって「やめるように言われた」と受け取る必要はありません。

おたずねする意図は、お口の中が甘い液体に触れている時間や回数をつかむことにあります。とくに寝ながら飲む習慣があると、唾液の量が少ない時間帯にお口の中に飲み物が残りやすいとされています。そのため、寝る前に歯をみがく、飲んだあとに湯冷ましなどで口の中をさっぱりさせる、といった工夫を一緒に考えることが多くあります。

食事については、どんなかたさのものを食べているか、丸のみになっていないか、食べる時間が極端に長い、または短くないか、といった様子をうかがいます。これは食べる機能が育っているかをみる視点で、当院が大切にしている「お口育て」につながる部分です。離乳食との関わりは「離乳食と「お口育て」」でくわしくご紹介しています。

聞かれやすいこと② おやつ・飲み物と歯みがき

おやつについては、何を、1日に何回くらい与えているかをうかがうことが多くあります。ここで注目されるのは量よりも回数と時間だと考えられています。少しずつでも長い時間食べ続けていると、お口の中が酸性に傾いた状態が続きやすいとされているためです。時間を決めて出す、食べ終わりの区切りをつける、といった工夫が助言されることがあります。

飲み物についても、水やお茶が中心か、ジュースやイオン飲料、乳酸菌飲料を日常的に飲んでいるかをおたずねすることがあります。甘い飲み物をマグや哺乳びんに入れて持たせていると、少しずつ長く飲む形になりやすいとされています。おやつと同じく、飲む時間帯や回数を整えることが話題になりやすい部分です。

歯みがきについては、1日に何回みがいているか、大人が仕上げみがきをしているか、嫌がって難しくないかをうかがいます。この年齢では嫌がるお子さまが多く、毎回きれいにみがけていなくても珍しいことではないとされています。うまくいかないことも含めて伝えていただくと、具体的な方法を提案しやすくなります。始め方や姿勢のコツは「赤ちゃんの歯みがきの始め方」でまとめています。

おやつの出し方や飲み物の選び方、仕上げみがきの進め方は、ご家庭の生活リズムやお子さまの様子によって、無理のない形が変わってきます。健診で言われたことをご家庭でどう取り入れればよいか迷われたときは、LINEからお気軽にご相談ください。

聞かれやすいこと③ 指しゃぶりなどの癖

指しゃぶりやおしゃぶりの使用についても、健診でおたずねすることがあります。まず指しゃぶりについては、1歳半ごろは気持ちを落ち着ける行動としてよくみられるものと考えられています。この時期にみられること自体を心配しすぎる必要はないとされており、無理にやめさせる方向で指導されるとは限りません。

一方でおしゃぶりについては、当院では1歳6か月ごろが卒業を考えはじめる時期、遅くとも2歳ごろまでを目安としてご案内しています。1歳半健診はちょうどその時期にあたりますので、まだ使っている場合は「そろそろ考えはじめる時期」と受け取っていただくとよいと思います。使う時間を短くしていく、寝入ったら外す、といった段階的な進め方から始めるのが現実的です。

ただし、焦って急に取り上げるのはおすすめしていません。おしゃぶりを無理に取り上げると、代わりに指しゃぶりへ移ってしまうことがあると考えられており、指しゃぶりのほうが歯並びへの影響は強いとされています。急がず、その子のペースにあわせて進めていくほうが結果的にうまくいくことが多いと考えています。うまく進まないときは、ご家庭だけで抱えずご相談ください。

おたずねする理由は、長い期間続いた場合に前歯の噛み合わせや顎の育ち方に関わることがあると考えられているためです。つまり、いま止めるためではなく、どのくらい続いているか、どんな場面で出るかを把握して、これからの見守り方を考えるための質問だと受け取っていただくとよいと思います。

あわせて、お口がぽかんと開いたままのことが多くないか、いつも同じ側だけで噛んでいないか、いびきをかいたり口で息をしていないかといった様子をうかがうこともあります。これらはお口のはたらきに関わる観察点で、歯の形だけでなく機能をみる視点にあたります。気になる様子があれば、健診の場でも遠慮なく伝えていただくとよいでしょう。

当日までに準備しておくとよいもの

持ち物としてまず用意しておきたいのが、母子健康手帳と自治体から届く受診票です。受診票には事前に記入する欄があることが多く、当日の受付前に慌てないよう、前日までに書いておくと落ち着いて臨めます。歯みがきに使っている歯ブラシを持参するよう案内される自治体もありますので、届いた案内の記載を確認しておくと安心です。

当日いちばん役に立つのは、気になることを書いたメモです。健診の時間は限られているため、その場で思い出そうとすると聞き逃してしまうことがあります。歯の色が気になる、前歯の隙間が広い気がする、歯みがきを嫌がって仕上げができない、卒乳のタイミングに迷っている、といったことを2つか3つに絞って書いておくと、短い時間でも要点を相談しやすくなります。

もうひとつ準備しておくとよいのが、普段のおやつと飲み物の内容です。よく与えているおやつの名前、飲み物の種類、だいたいの回数を思い出しておくと、助言が具体的になります。1日の流れをざっと書き出しておくのもよい方法です。なお、健診の前に無理に歯みがきを完璧にしてから行く必要はありません。普段の状態を伝えるほうが、実情に合った助言につながると考えられています。

健診で指摘されやすい所見と受け取り方

この時期に指摘されやすいのは、上の前歯のあたりの汚れや歯ぐきの赤み、歯の表面が白く濁って見える変化、そして生えはじめの奥歯の様子などです。上の前歯は唾液が届きにくく汚れが残りやすい場所とされており、仕上げみがきで最後に確認したい場所と考えられています。指摘があった場所は、その後のみがき方を変えるヒントとして受け取っていただくとよいでしょう。

上唇と歯ぐきをつなぐ上唇小帯、舌の裏の舌小帯についてふれられることもあります。1歳半ごろの上唇小帯は前歯のあいだまで伸びていることも多く、成長とともに位置が変わっていくと考えられています。指摘があってもすぐに処置を決めるとは限らず、経過をみていく判断になることが少なくありません。それぞれの役割と考え方は「上唇小帯・舌小帯とは」で整理しています。

噛み合わせや歯並びについてふれられることもありますが、1歳半はまだ乳歯が生えそろう前の段階です。これから顎が育ち、奥歯が生えて噛み合わせがつくられていきます。そのため、この時期の見た目がそのまま将来につながるとは限らないと考えられており、経過をみていくという受け取り方が基本になります。授乳や食べ方に関わる様子があれば、そこから整えていくことが多くあります。

健診のあとの流れ|お口育ての視点から

健診で指摘があった場合は、あらためて歯科でみてもらうのが基本の流れになります。健診は限られた時間と明るさのなかで行われるため、見えにくい部分もあります。歯科では姿勢や照明を整えて確認できるので、いまの状態をより詳しくつかむことができます。指摘がなかった場合も、この時期に一度歯科と関わりをつくっておくと、その後の変化に気づきやすくなると考えられています。

歯科への通いはじめは、治療から入るのではなく、椅子に座る、お口を見せる、といった段階から慣れていく進め方が向いている時期です。定期的にみていく間隔や、フッ素の活用をいつごろから考えるかは、お口の状態や生えている歯の様子によって変わります。年齢に応じた通い方の目安は「子どもの定期健診・フッ素塗布・予防歯科まとめ」でご紹介しています。

当院が大切にしている「お口育て」は、噛む・飲み込む・話すといったお口のはたらきを、成長にあわせて育てていく考え方です。1歳半ごろは、食べる機能が大きく育っていく時期にあたります。よく噛んでから飲み込む、食べるときはお口を閉じる、家族で一緒に食卓につくといった日々の積み重ねが、顎の育ちやお口のはたらきに関わると考えられています。考え方の全体像は「「お口育て」とは?」でまとめています。

よくあるご質問

Q1. 1歳半健診の歯科では、どのくらいの時間みてもらえますか?

A. 集団健診では大勢のお子さまを順にみていくため、歯科の診察は短い時間になることが多いとされています。だからこそ、気になることをメモにまとめておくと聞き逃しが減ります。もっとゆっくり相談したい内容があれば、健診後に歯科であらためてご相談いただくのがおすすめです。

Q2. 歯の本数が少ない気がします。健診で問題になりますか?

A. 1歳半ごろの歯の本数には個人差が大きいと考えられており、少なめでもそれだけで問題とされるわけではありません。順番が前後することもあるとされています。本数や順番の目安は別記事「1歳児の歯|生える本数・順番・生えはじめのケア」をご覧ください。気になる場合は歯科でご相談いただくと安心です。

Q3. まだ卒乳していません。健診で注意されるでしょうか?

A. 卒乳の時期は一律に決められるものではないと考えられています。おたずねするのは、お口の中が甘い液体に触れる時間や回数をつかむためです。続いている場合は、寝る前の歯みがきなど、いまできる工夫を一緒に考えていく形になることが多くあります。

Q4. 健診で歯みがきを嫌がって泣きます。仕上げみがきができていません。

A. この年齢では嫌がるお子さまが多く、珍しいことではないとされています。短い時間で終える、寝かせた姿勢で上の前歯だけ確認する、といった進め方から始めるとよいと考えられています。具体的な方法は「赤ちゃんの歯みがきの始め方」でご紹介しています。

Q5. 健診で何も指摘されなければ、歯科に行かなくてよいですか?

A. 指摘がない時期こそ、慣れながら通う形をつくりやすいタイミングと考えられています。歯科に慣れておくと、あとで何か起きたときにも落ち着いて受診しやすくなります。通い方の目安は「子どもの定期健診・フッ素塗布・予防歯科まとめ」をご覧ください。

📌 1歳半健診は、歯科とつきあいはじめるきっかけです

うまくできていないことがあっても、そのまま伝えていただくほうが助言は具体的になります。
いまの状態とご家庭でできることを、成長にあわせてご案内します。

ご相談・ご予約

みかげ小児歯科・矯正歯科クリニック

📍 〒658-0048 神戸市東灘区御影郡家1-34-9

📞 050-1784-4369(診療時間内のみ)

🚉 阪急「御影駅」より徒歩約7分/阪神「御影駅」より徒歩約11分/JR神戸線「住吉駅」より徒歩約13分(お子さま連れの場合は15〜20分程度)

📱 LINEで友だち追加・ご予約

スマホからボタンをタップ → LINE 予約画面が開きます


関連記事

参考文献・参考資料

  • 全国歯科衛生士教育協議会 監修『歯科衛生学シリーズ 小児歯科学』(医歯薬出版、2023年)
  • 一般社団法人 日本小児歯科学会
  • 厚生労働省「e-ヘルスネット(歯・口の健康)」
  • 母子保健法(乳幼児健康診査)

執筆・監修:河崎 真也(かわさき まさや)

みかげ小児歯科・矯正歯科クリニック 院長/医療法人茜会 理事長
専門:小児歯科/小児矯正/口腔機能育成
所属:日本歯科放射線学会 認定医、日本小児歯科学会

神戸市東灘区御影で、乳幼児期からのお口の健康とお口の機能(お口育て)の視点を大切に、お子さまの成長を見守る歯科医療を行っています。「明朗・愛和・喜働」を理念に、ご家族に寄り添った診療を心がけています。

初診「個別」相談へのご案内

当院では、患者様が抱えていらっしゃるお口のお悩みや疑問・不安などにお応えする機会を設けております。どんな事でも構いませんので、私達にお話しして頂けたらと思います。
ご興味がある方は下記からお問い合わせください。

  • 初診LINE予約

〒658-0048 兵庫県神戸市東灘区御影郡家1-34-9

診療時間
10:30 ~ 12:00
13:30 ~ 17:30

休診日:日・祝 平日不定休あり
☆ 土曜午前:9:30~
※ 最終受付時間 各30分前まで

このページの先頭に戻る