キシリトールについて
2017年12月5日
こんにちは。
今日はキシリトールについてのお話をさせていただきます。
キシリトールを取ると虫歯の予防になるとよく言われますがどうしてでしょうか?
キシリトールの虫歯の予防効果は、大きく分けて2つあると言われています。
1つは、唾液の分泌を促進させる作用と再石灰化作用(初期の虫歯を修復)
2つ目は、虫歯菌に歯を溶かす酸を作らせないことや、プラーク中の酸の中和、虫歯菌の代謝の阻害です。
お口の中が乾燥すると虫歯になりやすくなりますが、唾液の分泌を促進させる作用があるためプラークが付着しにくくなり、結果的に虫歯予防につながります。
また、プラーク中のカルシウム濃度が上がるので、歯の再石灰化、修復に役立ちます。
さらにキシリトールとカルシウムの複合体は歯の組織に侵入して再石灰化を促進し、歯を硬くしてくれます。
虫歯菌は糖を取り込み、その代謝物として歯を溶かす強い酸を放出しますが、キシリトールは虫歯菌が利用できないため全く酸を作り出すことができません。
また、キシリトールにはプラーク中の酸を分解する酵素(シュクラーゼ)の活性を低下させ、プラーク中で酸ができにくくする作用に加えてアンモニア濃度を上げて酸の中和を促進する働きがあります。
虫歯菌への影響は様々で、この作用を理解しキシリトールをうまく虫歯予防に応用していくと良いでしょう。