子供が注意すべき症状と治療|みかげ小児歯科・矯正歯科クリニック|神戸市東灘区御影・住吉の歯医者|ブログ
2017年09月21日
小さな子供は転んだりして、歯が欠けたり、折れたりすることがあります。子供は歩くのが不安定な為、転倒をしやすく、その際に歯の怪我をすることも多いのです。歯がグラグラしたり、抜けてしまう場合もあります。
このような怪我は1~3歳の子供に発生しやすいのですが、乳歯の怪我は永久歯にも影響を与えてしまうのでしょうか。
■注意すべき症状と治療。
①歯の変色。
歯をぶつけることにより、歯が変色してきたりします。症状は数週間から一ヶ月後くらいに出てきます。神経が死んだり、血管が切れることで歯が変色してしまうのですが、元に戻る場合もあります。歯医者さんで経過を定期的に確認してもらいましょう。
②歯がグラグラする(動揺・亜脱臼)
歯の怪我をすると、グラグラしたり、抜けてしまうことがあります。歯がグラグラする場合は経過観察をする中で、グラグラが落ち着いてくることもあります。なかなか収まらない場合はワイヤーなどを使って、隣の歯に固定したりします。
③歯が抜ける(完全脱臼)
歯が抜けてしまったら、抜けた歯や抜けた歯の周りの骨、乳歯の下にある永久歯の状態などを考慮して、元に戻すかそのまま抜いてしまうか決めます。歯が抜けてしまっても、歯の状態や抜けてから治療開始までの時間が短ければ、再植出来る可能性もあります。
④歯の移動(転移)
ぶつけた衝撃で歯が移動した場合、噛み合わせに問題がなければ経過観察します。自然に元の位置に戻ることもありますが、噛み合わせに影響が出ているような場合は元の位置に戻します。
⑤歯が骨にめり込む(陥入)、歯が飛び出る(挺出)
歯の一部や全部が、ぶつけた衝撃によって骨の中にめり込むことがあります。いずれまた出てくる事もありますが、永久歯に影響を及ぼす場合は抜歯します。
歯が飛び出てしまった場合は、抜歯をするか元に戻します。
その他にも歯の頭の部分が折れてしまう歯冠破折、歯の根の部分が折れてしまう歯根破折、歯槽骨の骨折などがあります。歯の怪我の状態と合わせて治療が決まりますので、怪我をしたらすぐに一度歯医者さんで診てもらいましょう。
■乳歯の怪我による永久歯への影響。
乳歯しか生えていなくても顎の中では永久歯が育ってきていますので、乳歯が怪我をすると、永久歯にも影響を与えてしまうことがあります。
例えば、生えてきた永久歯が形成不全と呼ばれる弱い歯になってしまったり、歯の形が歪んだり、歯が短くなることもあります。歯の根が曲がったり、永久歯の生える位置が変わってしまうこともあります。
子供が動き回り始める時期には怪我も増えてきます。万が一、乳歯の怪我をしてしまったら、永久歯への影響が出ることもありますので、いずれ生え変わる乳歯の怪我だからと放置せず、歯医者さんを受診しましょう。