【小児歯科医監修】子どもの口内炎|回復を助ける食事と生活習慣のポイント|みかげ小児歯科・矯正歯科クリニック|御影
2017年09月21日
執筆・監修:河崎 真也(みかげ小児歯科・矯正歯科クリニック 院長/日本歯科放射線学会 認定医・日本小児歯科学会 所属)
最終更新日:2026年6月23日 / 初回公開:2017年
本記事は、お子さまの口内炎ができたときに回復を助ける食事・栄養と生活習慣のポイントを、神戸市東灘区御影の小児歯科の現場知見をもとに保護者の方向けにまとめた内容です。
「子どもの口の中に白いできものができて、痛がって食事を嫌がる」「口内炎で機嫌が悪く、何を食べさせればいいか分からない」――東灘区/御影の当院でも、保護者の方からこうしたご相談をいただくことがあります。お子さまの口内炎は珍しいものではありませんが、痛みで食事や水分がとりにくくなると心配になりますよね。
この記事では、子どもの口内炎にはどんな種類があるのか、回復を助ける食事と避けたい食べ物、栄養面のポイント、そして口内炎を繰り返さないための生活習慣まで、小児歯科医の立場でわかりやすくお伝えします。あわせて、医療機関を受診したほうがよい目安もご案内しますので、神戸市東灘区御影のみかげ小児歯科・矯正歯科クリニックと一緒に、お子さまのつらい時期を少しでもやわらげていきましょう。
目次
子どもの口内炎の主な種類と原因
ひとくちに口内炎といっても、いくつかの種類があり、原因も異なります。お子さまに多くみられるものを整理します。原因によって対応が変わることもあるため、まずはどのタイプかを見極めることが大切です。
- アフタ性口内炎 — 最も一般的なタイプで、白っぽい円形の浅いできものができます。疲れや栄養の偏り、お口の中を噛んでしまった刺激などがきっかけになることがあります。
- 外傷性(刺激性)口内炎 — 頬の内側を噛んだ、歯ブラシで傷つけた、熱いものでやけどをしたなど、物理的な刺激でできるものです。
- ウイルスなどが関係する口内炎 — 発熱をともなったり、お口の中に多数のできものや水ぶくれができることがあります。手足口病やヘルパンギーナなど、季節の感染症に関連することもあります。
発熱がある、できものがお口の中に広がっている、ぐったりしているといった場合は、感染症が背景にあることもあります。判断に迷うときは、自己判断で様子を見続けず、小児科や歯科などの医療機関に相談してください。歯ぐきの腫れや痛みが気になる場合は、別記事「子どもの歯ぐきが腫れた|原因と受診の目安」もご参照ください。
回復を助ける食事のポイント
口内炎ができているときは、痛みで食欲が落ちがちです。無理に食べさせるより、痛みを刺激しない、飲み込みやすい食事を選ぶことが大切です。お口にやさしい工夫で、食べられる量を少しでも保ちましょう。
やわらかく、のどごしのよいものを選ぶ
おかゆ、やわらかく煮たうどん、豆腐、茶わん蒸し、すりおろしたりんご、ヨーグルト、ポタージュスープなどは、噛む負担が少なく、患部を刺激しにくい食事です。具材は小さく切ったり、つぶしたりして、飲み込みやすくしてあげましょう。
温度は「ぬるめ・常温」が安心
熱すぎる食べ物は患部にしみて痛みが強くなります。人肌くらいまで冷ましたり、常温に近い温度にすると食べやすくなります。冷たすぎるものがしみる場合もあるので、お子さまの様子を見ながら調整してください。
水分補給を忘れずに
痛みで食事も水分もとりにくくなると、脱水が心配になります。とくに小さなお子さまは脱水が進みやすいので、水や麦茶、経口補水液などをこまめに少しずつ与えてください。一度にたくさんではなく、少量を何度もが基本です。ストローを使うと、患部に触れずに飲めることもあります。
痛みがあるときに避けたい食べ物・飲み物
口内炎の痛みを強くしてしまう食べ物・飲み物は、回復するまでのあいだ控えめにしましょう。お子さまが「食べたくない」と感じるものを無理にすすめないこともポイントです。
- 酸っぱいもの — かんきつ類のジュース、トマト、酢の物などは患部にしみやすいです。
- 塩辛い・味の濃いもの — しみて痛みが強くなることがあります。
- 香辛料の効いたもの — 刺激が強く、患部を痛める原因になります。
- かたい・とがったもの — せんべい、フライドポテト、トーストの角などは患部に当たって痛みやすいです。
- 熱すぎるもの — やけどのような刺激になり、しみやすくなります。
これらは口内炎が落ち着けば、また食べられるようになります。回復までの数日間だけ、お口にやさしいメニューに切り替えるイメージで対応してあげてください。
口内炎の回復を支える栄養と生活習慣
口内炎は、疲れがたまっていたり、栄養のバランスが偏っているときにできやすいといわれます。ふだんの食事や生活を整えることは、回復を支え、繰り返しを防ぐことにつながります。
粘膜の健康に関わる栄養をバランスよく
お口の粘膜の健康には、ビタミンB群(豚肉、卵、納豆、レバーなど)やビタミンC(いも類、ブロッコリー、果物など)、たんぱく質、鉄分など、さまざまな栄養がバランスよく関わっています。特定の食品だけにかたよらず、いろいろな食材を組み合わせた食事を心がけることが、お口だけでなく体全体の健康にもつながります。痛みが強い時期はやわらかい食事に切り替え、回復してきたら少しずつ通常の食事に戻していきましょう。
睡眠と休養をしっかりとる
疲れがたまると口内炎ができやすくなることがあります。十分な睡眠と休養をとることは、お子さまの回復力を支える基本です。生活リズムが乱れているときは、まず睡眠を整えることから見直してみてください。
お口を清潔に保つ
お口の中が汚れていると、細菌が増えて回復しにくくなることがあります。痛みのない範囲で、やさしく歯みがきを続け、お口を清潔に保ちましょう。患部に歯ブラシが当たって痛いときは、無理せず、うがいで汚れを流すだけでも構いません。日々の歯みがきの進め方は、別記事「子どもの定期健診・フッ素塗布・予防歯科まとめ」もご参考になります。当院が大切にしている「お口育て」では、こうした日々のお口のケアを、お子さまの成長を支える土台と考えています。
こんなときは医療機関へ|受診の目安
多くの口内炎は数日から2週間ほどで自然に落ち着いていきますが、次のような場合は、自己判断で様子を見続けず、小児科・歯科などの医療機関に相談してください。
- 発熱をともなう、ぐったりしている
- 痛みが強く、食事や水分がほとんどとれない
- 2週間以上たっても治らない、繰り返しできる
- できものが大きい、数が多い、お口の中に広がっている
- 脱水のサイン(おしっこが少ない、唇が乾く、元気がない)がある
発熱や全身症状がある場合は、まず小児科の受診をおすすめします。歯やお口の中の傷、矯正装置による刺激などが原因と思われる場合や、お口の中の状態が気になる場合は、当院でもご相談を承ります。お子さまの様子を見ながら、必要な対応を一緒に考えていきましょう。
食べられないときの工夫と痛みをやわらげる過ごし方
口内炎の痛みが強い時期は、思うように食べてくれず、保護者の方が心配になるものです。数日のことであれば、しっかり食べることよりも、まずは水分と最低限の栄養を保ち、つらい時間を少しでも穏やかに過ごすことを優先しましょう。お子さまが「これなら食べられる」と感じられるものを、無理なく選んであげることがポイントです。
「少しずつ・回数を分けて」が基本
一度にたくさん食べさせようとすると、痛みでさらに食欲が落ちてしまうことがあります。一回の量を少なくして、回数を増やすイメージで進めると、お子さまの負担が減ります。ゼリーやプリン、アイスのようにのどごしがよく冷たいものは、痛みをやわらげながらカロリーや水分を補える場合があります。お子さまが好むものを、しみない範囲で取り入れてみてください。
食器やスプーンも痛みに配慮して
かたいスプーンが患部に当たって痛がる場合は、やわらかい素材のスプーンを使ったり、ストローやコップで飲める形に変えると食べやすくなることがあります。患部に直接触れないように、お口の中の痛くない側から食べさせる工夫も役立ちます。お子さまの様子を見ながら、その子に合った方法を見つけてあげてください。
機嫌が悪いときは無理をさせない
痛みで不機嫌になったり、食事を嫌がるのは自然なことです。無理に食べさせようとすると、食事そのものが嫌な記憶になってしまうこともあります。「今は食べられる分だけで大丈夫」という気持ちで、お子さまのペースを尊重してあげましょう。水分がとれていて、極端にぐったりしていなければ、数日のあいだ食べる量が減っても過度に心配しすぎなくて構いません。ただし、水分もとれない・脱水のサインがある場合は、早めに医療機関にご相談ください。
よくあるご質問
Q1. 口内炎は自然に治りますか?
A. アフタ性口内炎や軽い外傷性のものは、数日から2週間ほどで自然に落ち着いていくことが多いです。そのあいだは、患部を刺激しない食事と十分な休養、お口の清潔を心がけてください。発熱をともなう場合や、長引く・繰り返す場合は医療機関にご相談ください。
Q2. 矯正装置が口内炎の原因になることはありますか?
A. 装置がお口の中に当たって刺激になり、その部分に口内炎ができることがあります。装置が当たって痛い場合は、無理に我慢せず、装置を担当している歯科医院にご相談ください。当院でも、装置による刺激のご相談を承っています。
Q3. 口内炎を繰り返さないためにできることはありますか?
A. バランスのよい食事、十分な睡眠、お口を清潔に保つことが基本です。また、頬の内側を噛みやすい、歯のとがった部分が当たるなど、お口の中に繰り返し刺激の原因がある場合もあります。同じ場所に何度もできるときは、一度お口の中を確認しますので、当院までご相談ください。
📌 つらい口内炎は「食事と休養」でやさしくサポート
刺激しない食事と水分補給、十分な休養がお子さまの回復を支えます。
発熱や長引く痛みがあるときは、早めに医療機関にご相談ください。
ご相談・ご予約
みかげ小児歯科・矯正歯科クリニック
📍 〒658-0048 神戸市東灘区御影郡家1-34-9
📞 050-1784-4369(診療時間内のみ)
🚉 阪急/阪神「御影駅」より徒歩約7分/JR神戸線「住吉駅」より徒歩約13分(お子さま連れの場合は15〜20分程度)
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参考文献・参考資料
- 全国歯科衛生士教育協議会 監修『歯科衛生学シリーズ 小児歯科学』(医歯薬出版、2023年)
- 一般社団法人 日本小児歯科学会
- 公益社団法人 日本歯科医師会
- 厚生労働省「歯の健康」
執筆・監修:河崎 真也(かわさき まさや)
みかげ小児歯科・矯正歯科クリニック 院長/医療法人茜会 理事長
専門:小児歯科/小児矯正/口腔機能育成
所属:日本歯科放射線学会 認定医、日本小児歯科学会
神戸市東灘区御影で、お子さまのお口のトラブルを、食事・栄養・生活習慣まで含めた視点(お口育て)でサポートしています。「明朗・愛和・喜働」を理念に、ご家族に寄り添った歯科医療を提供しています。
お子さまのお口のことで気になることがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。




