母乳育児と赤ちゃんの虫歯の原因|みかげ小児歯科・矯正歯科クリニック|神戸市東灘区御影・住吉の歯医者|ブログ
2017年09月14日
赤ちゃんは母乳で虫歯になる?母乳と虫歯の関係。
赤ちゃんが虫歯になるのは、母乳育児が原因になっていると言われたりします。母乳は赤ちゃんにとって大切な栄養です。母乳が赤ちゃんの虫歯の原因になるとしたら、お母さんも赤ちゃんに母乳をあげるのを躊躇ってしまうでしょう。しかし、赤ちゃんの虫歯は本当に母乳育児が原因なのでしょうか。
■母乳育児と赤ちゃんの虫歯の原因に考えられる理由とは?
母乳には赤ちゃんが成長するのに必要な栄養が豊富に含まれています。たんぱく質やビタミン、ミネラルなど赤ちゃんが成長する為に必要な栄養素が沢山入っているのです。免疫機能を高める働きもあります。
ですが、母乳育児が虫歯になると考えられるのは、母乳の主な成分である乳糖がどうやら原因となっています。乳糖は糖分といえども、虫歯の原因になりにくい糖分です。
更に、母乳には虫歯になりにくいラクトフェリンという成分が入っています。この成分は虫歯菌の増殖を抑える働きもあるのです。
虫歯になりやすいと言われていた母乳は、赤ちゃんの虫歯の原因ではなかったのです。
■赤ちゃんの虫歯の本当の原因。
では、赤ちゃんは何故虫歯になるのでしょうか。母乳を飲んでいて虫歯になってしまうのは、母乳の飲み方に原因があります。授乳後に毎回歯磨きをすればいいのですが、子育て中はなかなか難しい場合もあるでしょう。しかし、ダラダラ飲み続けると虫歯の原因になります。
夜は唾液の出る量も減りますので、夜に母乳をあげると虫歯になりやすくなります。虫歯は唾液が出る事で歯の再石灰化を促します。唾液が少なければ、歯の再石灰化は進まないので、虫歯にもなりやすくなります。
また、虫歯の原因は砂糖にあります。砂糖を含む飲み物や食べ物が赤ちゃんの虫歯の原因となります。ミュータンス菌が砂糖をエサにして酸を出すと、歯を溶かして虫歯になります。
ミュータンス菌を多く持つ親が、赤ちゃんに口移しで食べ物を食べさせたりすると、赤ちゃんが虫歯になってしまう事もあります。
■赤ちゃんの虫歯を防ぐには?
赤ちゃんの虫歯を防ぐには、母乳をダラダラと飲ませ続けない事です。時間を決めて赤ちゃんに飲ませるようにします。
また、虫歯になりやすい3歳までは、砂糖が多いお菓子をなるべく控えるようにしましょう。
毎回歯磨きが出来なくても、食後に水分を口に含ませて汚れをとってあげたり、ガーゼや布で汚れを拭いてあげます。
母乳育児は赤ちゃんの成長とっては非常に大切です。スキンシップも図れますし、スムーズに離乳食への移行が出来たり、味覚を育てるといったメリットもあります。虫歯を気にするあまり、母乳育児を辞めてしまうよりも、母乳育児は赤ちゃんにとってメリットのほうが大きいのです。虫歯にならないよう飲ませ方に注意すれば、赤ちゃんに母乳を沢山あげても特に問題ありません。